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●ほんコミュニケート 新刊情報 1989.3.15
「僕の叔母さん」
驢馬出版/四六版/184頁/1,200円

本書は二部構成である。第一部はある少年とその叔母の関わりを描き、第二部はその若い叔母夫婦の愛の記録となっている。夫妻が交互に現れて自己を語る方法がユニークだが、妻の父である陸軍大佐を描く「血の誇り」は圧巻である。

●児童文学者 久保喬氏評
「僕の叔母さん」一読者の感想
不遇な環境の中で苦労して生きながら、純粋な精神と、俗化しない性格の人に成長していく主人公の姿が鮮明に、いかにも魅力深く描かれていて、読者に共感を与えると思いました。
一見おだやかな筆致の中に、作者のもつ鋭く透徹した人間観察の目が随所に光っていることに感服いたしました。
現代の軽佻な若い人達とは違ってここには静かに深く充実した人生を探っていく人の真摯な姿が印象に残りました。
緻密で精確な文体にも感服いたしました。
興味本位の作品ではないが、人生への真面目な探求を描いた深い感動性がある作品。
 

●箕輪新聞 1989.2.5
処女作「僕の叔母さん」出版
町に疎開し5年間在住 伝まさ子さん
疎開先の箕輪町で小,中学校時代を過ごした伝まさこ(本名・皆伝方子)さん(53)=東京都杉並区在住=がこのほど、驢馬出版から小説「僕の叔母さん」を出版した。
伝さんは東京生まれで、父親が職業軍人。終戦前に箕輪町に疎開し、小学校三年から中学二年までの約五年間、中箕輪小、中学校で学生生活を送った。上京後は苦学して仏語学校を卒業、仏系企業勤務を経て、文筆活動を続けている。
疎開中の思い出も
今回出版した「僕の叔母さん」は伝さんの処女作で、「発端」(第一部)、「相互理解」(第二部)の二部構成。
第一部は高校受験を控えた中学生の一郎が叔母、弘子に抱く思慕の情が描かれ、第二部は叔母夫婦の結婚後数年間の物語。作中の登場人物を通して、伝さん自身の疎開中の思い出の一端も語られている。
伝さんは「信州の自然が素晴らしかったことは今でも忘れられない。今回の作品では、その人らしく生きることの大切さを書きたかった」と話している。

「僕の叔母さん」はB6版182ページ、定価千二百円。美濃輪町の井桁屋本店で扱っている。

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